『空に触るまで』のこと。
2009.12.01 (Tue) | Category : Blog
ライブのセットリストに組み込む歌は、優先的にノリやすい歌を選んでおります。
そこには「わざわざライブに足を運んで頂いたからには、楽しんでほしい・・・」という意図も若干含まれているのですが、私自身バラード的なものよりノレる歌を好んでいるという所があり、ほぼ無意識でテンポの良い『バブリー』『センチメンタリズミカル』『メルトダウン』を歌う機会が多くなるのです。
また『メビウスのつぎめ』についても、全体的に静かな歌ですのでセットリストに入れることは多くありませんが、実は意外にもギターを弾き殴るにはもってこいの雰囲気を持った歌であるが故、その時の気分で歌うことがあります。
今回のツアーにて一切歌うことのなかった『空に触るまで』。
この歌は始まりから終わりまでほぼ同じ進行のループとなっております故、歌詞がなければどこがサビなのだか少し分かりづらい歌です。(笑)
当然のことながら自分の体はひとつ、口も喉もひとつ、ワタナベミユキはひとり、であります。
CDに録音する時は音を重ねたりハモってみたり、なんだりかんだりすることが出来るのですが、私はひとりですのでライブではそれが出来ません。
終始ほぼループの進行、ほぼ繰り返しの歌詞、静かな雰囲気・・・という要素を持った歌ですので、ライブでは歌いませんでした。
単身のシンガーソングライターとして歌っていながら多重録音に依存してしまっている現状は如何なものか・・・と感じる所もあるのですが、多重録音を使うことによって作り手として望んだ雰囲気を獲得していることも事実であります。
それ故ライブ演奏に加えて、厚みを増したCDでも聴いて頂きたいな・・・と考えているのが正直な所です。
ライブで歌わない歌を、大切に思っていない訳ではありません。
特に『空に触るまで』は常々感じていることや本心をそのまま書き出した内容になっております故、今年この歌を形にすることが出来て本当に良かったと思っています。
実は『メルトダウン』についてもそういう事情があり、多重録音した形でないと収録することが出来ない部分、というものが存在いたします。
ですのでなおさら、CDも聴いて頂きたい気持ちでおります。
自分の頭や喉がひとつしかないことがとても悔しいのですが、それはもうどうしようもないことですので諦めます。(笑)
ワタナベミユキ
自分と他人、世間と自意識、そして意味と理由。口にすればちょっと暑苦しくて正直面倒臭いこと、自分以外の誰とも共有が出来ない感情を核にして歌うシンガーソングライター。内向的な歌詞を軽快なリズムに乗せ、歌う女である。
OFFICIAL WEBSITE
http://kasaiharu.web.fc2.com/
メルトダウン/ワタナベミユキ
(2010/01/13Live@仙台enn)
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